プロトン駆動力は、細胞膜を隔てた電位差(Δψ)と細胞膜内外のプロトン濃度差(ΔpH)の和として定義される生体エネルギーです。生体膜に存在する膜超分子ナノマシンはこのプロトン駆動力を使ってATPを合成し、また生体膜を越えたタンパク質などの物質輸送を行います。
膜を隔てたプロトン(H+,水素イオン)の電気化学ポテンシャル(差)のことである.生体膜におけるATP合成では,膜を介したプロトンの移動が合成反応のエネルギーを供給するため,プロトン(H+)の電気化学ポテンシャル差がATP合成の駆動力となっている.
電子の伝達によって得られたエネルギーは、ミトコンドリアマトリックスから膜間空間にプロトンを汲み出すのに用いられ、このとき輸送されたプロトンによりミトコンドリア内膜の内外に、ΔΨと呼ばれる電気化学的ポテンシャル(プロトンによって生じるpH差および電荷の差)が作り出される。これがプロトン駆動力の原動力となり、ATP合成酵素がマトリックス側に戻るプロトンを利用して、ADPと無機リン酸からATPを合成する(酸化的リン酸化)ことが可能となる。
一連のプロセスを経ず、酸素に直接渡される電子もわずかに存在し、酸化ストレスをもたらし病気や老化を引き起こすと考えられている超酸化フリーラジカルを形成する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E4%BC%9D%E9%81%94%E7%B3%BB
ミトコンドリアマトリックス(Mitochondrial matrix)は、ピルビン酸その他の小さな有機分子の酸化を触媒する可溶性酵素を含むミトコンドリアの部分である。
マトリックスはミトコンドリアDNAとリボソームも含む。「マトリックス」という用語は、この空間が細胞質と比較すると粘着質であることに由来する。細胞質の水分含量はタンパク質1mg当たり3.8μlであるのに対し、ミトコンドリアマトリックスでは、タンパク質1mg当たり0.8μlの水分含量である[1]。ミトコンドリアがどのようにして、ミトコンドリア内膜内外の浸透圧の平衡を保っているのかは分かっていないが、膜は、水の輸送を調整する導管と考えられているアクアポリンを持つ。ミトコンドリアマトリックスのpHは、約7.8である[2] 。
この記事へのコメント