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チャネルタンパク質



細胞膜は多くのタンパク質を含んでおり、典型的には膜の体積の50%を占める[21]。これらのタンパク質は、さまざまな生物学的活性を担っており重要である。酵母では、約3分の1の遺伝子が膜タンパク質をコードしており、この割合は多細胞生物ではさらに高くなる[17]。膜タンパク質は、内在性、表在性、脂質アンカータンパク質、という3つの主要なタイプから構成される[3]。

右の表に示されている通り、内在性膜タンパク質は両親媒性の膜貫通タンパク質である。これには、イオンチャネル、プロトンポンプ、Gタンパク質共役受容体などが含まれる。イオンチャネルによって、ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素などの無機イオンの電気化学的な勾配に従った拡散が行われる。イオンチャネルの親水的な孔を通ってイオンは細胞膜を通過する。細胞の電気的な挙動 (神経細胞など) はイオンチャネルによって制御されている[3]。プロトンポンプは脂質二重膜に埋め込まれたタンパク質のポンプであり、プロトンはアミノ酸の側鎖を次々に移動しながら膜を越えて移動する。このような電子の伝達やATPの産生にはプロトンポンプが用いられる[3]。Gタンパク質共役受容体は、脂質二重膜を7回貫通する1本のポリペプチド鎖で、シグナル伝達物質 (ホルモンや神経伝達物質) に応答する。Gタンパク質共役型受容体は細胞間シグナリングや、cAMPの産生の調節、イオンチャネルの調節などに用いられる[3]。

細胞膜は外部環境に露出しており、細胞間コミュニケーションに重要な部位となっている。そのため、さまざまな種類のタンパク質受容体や、抗原提示を行うタンパク質などが細胞膜の表面には存在している。膜タンパク質の機能には、細胞間の連絡、表面の認識、細胞骨格の連絡、シグナル伝達、酵素活性、膜を越えた物質輸送なども含まれる。

膜タンパク質はいくつかの方法で膜へ挿入されている。1つの方法では、N末端のアミノ酸の「シグナル配列」がタンパク質を小胞体へ向かわせ、そこで脂質二重層へ挿入される。挿入されたタンパク質は小胞の中で最終目的地まで輸送され、そこで小胞は標的の膜と融合する[22]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E8%86%9C


イオンチャネルまたはイオンチャンネル(英: ion channel)とは、細胞の生体膜(細胞膜や内膜など)にある膜貫通タンパク質の一種で、受動的にイオンを透過させるタンパク質の総称である。細胞の膜電位を維持・変化させるほか、細胞でのイオンの流出入もおこなう。神経細胞など電気的興奮性細胞での活動電位の発生、感覚細胞での受容器電位の発生、細胞での静止膜電位の維持などに関与する。

電荷を持つイオンは、誘電率の小さい油に入る際に大きなエネルギーを必要とするので、油に入りにくい。このために脂質二重層で構成された部分の生体膜をほとんど透過できない。生体膜にあって、イオンを透過させる経路(チャネル)を提供する膜タンパクがイオンチャネルである。イオンは細孔(ポア)を通って流れるが、多くのチャネルはその途中にゲートと呼ばれる構造がある。ゲートは閉じた状態と開いた状態の2状態をとり、開いているときのみイオンを透過させる。

イオンの選択性はチャネルによってさまざまであり、一種類のイオンのみ選択的に透過させるイオンチャネルもあれば、多くの種類の陽イオンを通すイオンチャネルも存在する。イオン選択性により、カリウムチャネル、ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル、陽イオンチャネルなどと呼ばれる。イオンチャネルはイオンを電気化学ポテンシャルの高い方から低い方へ透過する。細胞の場合、電気化学ポテンシャルの勾配は、膜内外でのイオン濃度差による化学ポテンシャルの勾配と、膜電位による電気ポテンシャルの勾配の和である。すなわち、濃度の高い方から低い方へ流れる傾向と、陽イオンの場合では電位が負の方向へ動こうとする傾向の釣り合いにより、流れる方向が決まる。細胞の内向きにはイオンを透過させるが、外向きには透過させにくい内向整流性チャネルも存在する。

イオンチャネルの開閉の制御様式には、いくつかある。

電位依存性[1]
膜電位に応じて開閉するもの。時定数の異なる複数のゲートを持ち、膜電位変化時に時間に依存した特定の開閉を行うチャネルも多い。
リガンド依存性[2]
分子の特異的な結合によって開くもの。この場合イオンチャネル自体が受容体となっている。受容体の側から見れば、イオンチャネル共役型受容体とも呼べる。たとえば、AMPA型グルタミン酸受容体、NMDA型グルタミン酸受容体など。
機械刺激依存性[3]
チャネル分子に機械的変形や力が加わると開くもの。触覚、聴覚、重力感覚などを担う。内耳の有毛細胞などが有名。
温度依存性
温度によるもの。種類によって、開きやすい温度が決まっている。
漏洩チャネル
通常開いており、少しずつ特定のイオンを漏らすように流すもの。
リン酸化依存性
他タンパクからのリン酸化シグナルによるもの。

イオンを移動させるタンパク質として、ATPなどのエネルギーを使ってイオンを「能動的」に輸送するタンパク質であるイオンポンプがある。これはイオンの選択性や膜内外への輸送という観点ではイオンチャネルに似たタンパクであるが、ポンプはイオンを電気化学ポテンシャル勾配に逆らってでも能動的に輸送することができるのに対し、イオンチャネルは電気化学ポテンシャルが低い方向へ「受動的」に移動させることしかできない。また、複数の種類のイオンを、ある個数比で反対方向に輸送するイオン交換体、同じ方向に輸送する共輸送体もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%83%AB

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