人獣共通感染症の特徴に関する記述として誤っているものはどれか。2つ選べ。
1つまたはそれ以上選択してください:
a. ヒトだけに感染する疾病と比べて感染制御は容易である
b. 畜産食品を介した間接感染も人獣共通感染症に含まれる
c. 種類が多く、病原体も細菌・真菌・ウイルスと幅広い
d. 発症した保有宿主が感染源となる
e. 新興感染症の多くが人獣共通感染症である
・ヒトだけに感染する疾病と比べて感染制御は容易である
誤:動物が感染源の場合、全個体を治療またはワクチン接種できないため、ヒトだけの感染症と比べて感染制御は困難です。
・畜産食品を介した間接感染も人獣共通感染症に含まれる
正:大腸菌O157やカンピロバクターの食中毒も人獣共通感染症です。
・種類が多く、病原体も細菌・真菌・ウイルスと幅広い
正:細菌性、真菌性、ウイルス性、寄生虫性の感染症を含みます。
・発症した保有宿主が感染源となる
誤:保有宿主の体内では不顕性感染であることも多く、無症状キャリアと呼ばれます。
・新興感染症の多くが人獣共通感染症である
正:SARS, MERS, COVID-19など多くの新興感染症が人獣共通感染症だと考えられています。
正解は次のとおりです: ヒトだけに感染する疾病と比べて感染制御は容易である, 発症した保有宿主が感染源となる
問題 2
問題テキスト
狂犬病に関して誤っている記述はどれか。2つ選べ。
1つまたはそれ以上選択してください:
a. ウイルス性の感染症である
b. イヌとヒトだけが狂犬病に感染する
c. 感染動物の唾液中にウイルスが排出される
d. 感染後も潜伏期間内であれば治療できる可能性がある
e. 日本国内では撲滅しているため、臨床現場で遭遇する可能性は無い
・ウイルス性の感染症である
正:ラブドウイルスによる感染症です。
・イヌとヒトだけが狂犬病に感染する
誤:ネコ、キツネ、コウモリなどほぼすべての哺乳類が感染します。
・感染動物の唾液中にウイルスが排出される
正:唾液中のウイルスが咬傷時に伝播します。
・感染後も潜伏期間内であれば治療できる可能性がある
正:発症後は治療できませんが、発症前であれば曝露後ワクチンが有効です。
・日本国内では撲滅しているため、臨床現場で遭遇する可能性は無い
誤:潜伏期間が長いため、海外で感染した患者が帰国または来日後に発症した事例があります。
正解は次のとおりです: イヌとヒトだけが狂犬病に感染する, 日本国内では撲滅しているため、臨床現場で遭遇する可能性は無い
問題 3
正解
2.00 / 2.00
問題テキスト
細菌性食中毒の中で、ここ数年間での日本国内における発生件数が最も多い病原体はどれか。
1つ選択してください:
a. 腸管出血性大腸菌O157
b. サルモネラ
c. リステリア
d. カンピロバクター
e. 黄色ブドウ球菌
大腸菌、サルモネラ、リステリア、カンピロバクターはいずれも動物の消化管に生息しており、食肉や野菜を介してヒトに食中毒を起こします。
発生件数としてはカンピロバクター性食中毒が最多です。
※ただし患者数ではノロウイルス性食中毒の方が多くなります。
黄色ブドウ球菌はヒトの手指に生息しており、牛乳や米飯などを介して食中毒を起こします。
正答: カンピロバクター
問題 4
問題テキスト
コロナウイルス感染症に関与が疑われている動物として誤っているものはどれか。
1つ選択してください:
a. ラクダ
b. サル
c. コウモリ
d. センザンコウ
e. ハクビシン
フィードバック
あなたの答えは正解です。
SARSコロナウイルス感染症はハクビシン、MERSコロナウイルス感染症はラクダがヒトへの感染源として有力です。
一方、コウモリからも近縁のウイルスが検出されているため、コウモリが大元の感染源ではないかと疑われています。
COVID-19に関しては現在研究が進められていますが、センザンコウがヒトへの感染源になった可能性が指摘されています。
サルがコロナウイルス感染症の感染源となった証拠は報告されていません。
正答: サル
問題 5
正解
問題テキスト
人獣共通感染症を増加または拡散させるリスクとして誤っているものはどれか。
1つ選択してください:
a. 珍しい野生動物をペットとして飼育すること
b. 地球温暖化で平均気温が上昇すること
c. 交通手段が発達し旅行者の移動が活発になること
d. 少子高齢化が進行して集団の平均年齢が上昇すること
e. 移植医療が発展し、他の動物でヒトの臓器を作れるようになること
フィードバック
あなたの答えは正解です。
・野生動物をペットにすることは未知の人獣共通感染症との接触リスクを増加させます。
・地球温暖化はベクター(蚊など)の生息域を拡大させるおそれがあります。
・交通手段の発達は感染症を全世界に伝播させるリスクになります。
・異種動物で作成した臓器は未知の人獣共通感染症に感染しているリスクがあります。
・高齢化は生活習慣病やがんのリスクを向上させますが、人獣共通感染症とは直接は関連しません。ただし、免疫力の低下した高齢者の増加は、人獣共通感染症に限らずすべての感染症を増加させるリスクになり得ます。
正答: 少子高齢化が進行して集団の平均年齢が上昇すること
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