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【行政書士・民法マスター】遺言の有効性と撤回ルールを徹底解剖!実務にも役立つ令和5年過去問深掘りガイド

【行政書士試験】令和5年問35を徹底解説!遺言の基本と頻出論点まとめ

図解でスッキリ!行政書士試験・遺言の基本ルール|令和5年問35の重要用語を一つずつ網羅的に解説

行政書士試験の民法(相続)において、「遺言」は得点源にすべき超重要テーマです。令和5年度問35を題材に、試験で狙われるポイントを120%の密度で解説します!

【問題概要】 遺言に関する次の記述のうち、妥当なものの組み合わせはどれか?
(ア:成年被後見人、イ:カーボン複写、ウ:共同遺言、エ:受遺者の先死、オ:撤回の方式)


📢本記事のねらい

本記事では、令和5年度行政書士試験「問35」を徹底分析し、民法・相続分野の最重要テーマである「遺言」について解説します。 遺言の成立要件から、実務でも論点となる自筆証書の有効性、そして遺言能力の特則まで、合格に直結する知識を網羅的に整理しました。

📜この記事でマスターできる重要条文・判例

  • 民法968条:自筆証書遺言の厳格な方式(自書の意義)
  • 民法973条:成年被後見人の遺言能力と医師の立会い要件
  • 民法975条:共同遺言の禁止(なぜ夫婦でもダメなのか?)
  • 民法994条:受遺者の死亡による遺贈の失効(代襲相続との違い)
  • 民法1022条・1023条:遺言の自由撤回と「新しい日付」の優先原則
  • 最判平5.10.19:カーボン複写による自筆証書遺言の有効性判例

💡「なんとなく」の理解を「確実な得点源」へ変えていきましょう!



1. 🧠 成年被後見人の遺言能力(選択肢ア)

【判定:妥当ではない】

成年被後見人は判断能力が不十分な方ですが、「本人の最期の意思」を尊重するため、例外的に遺言が認められています。

ココが試験に出る!

  • 一時回復時: 事理弁識能力を一時的に回復した時であれば遺言可能です。
  • 医師2人以上の立会い: 後の紛争を防ぐため、専門家による「能力の確認」が必須条件です(民法973条1項)。
  • 審判の取消しは不要: 家庭裁判所で「後見開始の審判」を取り消してもらう必要はありません。

2. 📝 自筆証書遺言とカーボン複写(選択肢イ)

【判定:妥当】

自筆証書遺言の「自書(自分で書くこと)」の定義が問われた判例知識です。

ココが試験に出る!

  • 判例の立場: カーボン紙による複写であっても、本人の筆圧による筆跡が残るため「自書」として有効です(最判平5.10.19)。
  • 【重要】財産目録の緩和: 現在は法改正により、財産目録のみパソコン作成や通帳コピーが認められています(全頁に署名押印は必須)。本文は依然として手書きが必要です!

3. 👫 共同遺言の禁止(選択肢ウ)

【判定:妥当】

民法975条により、2人以上の者が同一の証書で遺言をすることは固く禁じられています。

なぜ禁止なの?

遺言には「自由撤回の原則」があります。もし夫婦で1枚の紙に書いてしまうと、一方が撤回したいと思っても「相手に悪いな…」と心理的拘束が生まれてしまうためです。仲が良くても、必ず1人1枚!

4. 💀 受遺者の先死と遺贈の失効(選択肢エ)

【判定:妥当ではない】

遺言者が亡くなる前に、もらう予定の人(受遺者)が亡くなってしまった場合どうなるか?という問題です。

ココが試験に出る!

  • 原則: 遺言者が死ぬ前に受遺者が死んだ場合、その遺贈は無効(失効)になります(民法994条1項)。
  • 代襲相続はなし: 受遺者の相続人がその地位を勝手に承継することはありません。

5. 🔄 遺言の撤回(選択肢オ)

【判定:妥当ではない】

遺言は「死ぬまで何度でも書き直せる」のが大原則。その方式についてです。

ココが試験に出る!

  • 撤回の方式は自由: 公正証書遺言で書いた内容を、自筆証書遺言で取り消すこともできます。「同じ方式でなければならない」という制限はありません。
  • 新しい日付が勝ち: 内容が矛盾する場合、常に日付が新しい遺言が優先されます(民法1023条1項)。
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💡 【まとめ】1分で復習!遺言の重要ポイント比較表

項目 ルール 注意点
成年被後見人 医師2名の立会いで可能 審判取消しは不要
自書の方式 カーボン紙もOK 目録以外は手書き必須
共同遺言 絶対禁止 ❌ 夫婦でも別々の紙に
受遺者の先死 遺贈は失効(無効) 代襲相続は発生しない
遺言の撤回 いつでも自由に可能 新旧で矛盾すれば新しい方が優先

🏁 学習のアドバイス

  • 遺言は「遺言者の最終意思」を守るためにある。
  • 「自筆証書遺言」の保管制度(法務局)などの周辺知識もあわせてチェック!
  • 民法1022条〜1024条(撤回)は条文を素読しておきましょう。


🏁 おわりに:試験の先にある「実務」を見据えて

令和5年度の問35、いかがでしたでしょうか?遺言の論点は一見すると細かなルールの羅列に思えますが、その根底には「本人の最終的な意思をいかに守り、争いを防ぐか」という民法の温かい理念が流れています。

🎯 今後の出題傾向と周辺知識のポイント

  • 自筆証書遺言保管制度: 近年の大改正である「法務局での保管制度」は、検認不要というメリットも含め、今後も記述式を含め要注意です。
  • 遺言執行者の権限: 遺言が書かれた後の「出口」の話として、遺言執行者の義務や権限についてもセットで押さえておきましょう。
  • 公序良俗違反: 不倫相手への全遺贈など、判例で「公序良俗違反」とされたケースとの比較も出題されやすいポイントです。

行政書士として登録後、遺言書の作成支援は「予防法務」のプロとしての代表的な仕事になります。試験勉強で得た知識は、将来あなたの目の前に座る依頼者の大切な想いを守るための武器になります。

一歩ずつ、確実に。合格への道のりを応援しています!🚀



🎴 暗記必須!重要ポイントカード

マウスを乗せるか、タップして答えを確認!

成年被後見人の遺言
事理弁識能力の一時回復時+医師2名以上の立会い
自筆証書遺言:カーボン複写
有効(判例)。自筆の筆跡が残るため「自書」に該当。
共同遺言の禁止(975条)
2人以上の同一証書は不可。自由な撤回を確保するため。
受遺者が遺言者より先に死亡
遺贈は失効する(無効)。代襲相続も原則発生しない。
遺言の撤回方式
種類は問わない。公正証書遺言を自筆で撤回することも可。
遺言の内容が前後で抵触
抵触する部分について、後の遺言で前の遺言を撤回とみなす。
自筆証書遺言:財産目録
PC作成・通帳コピー添付OK(全頁に署名押印が必要)。
自筆証書遺言:検認
原則必要。ただし法務局の「保管制度」利用時は不要。
遺言能力(年齢)
満15歳以上であれば遺言ができる(親権者の同意不要)。
証人・立会人の欠格事由
未成年者、推定相続人、受遺者とその配偶者・直系血族は不可。

※繰り返し確認して、脳に焼き付けましょう!



⚠️ 試験に出る!ひっかけ一問一答

「正しい」か「間違い」か、瞬時に判断できますか?

Q1. 成年被後見人が一時的に能力を回復した際、遺言をするには家庭裁判所の許可が必要である。 答えを確認する
❌ 間違い: 裁判所の許可は不要です。必要なのは「医師2名以上の立会い」です。
Q2. 自筆証書遺言の本文をカーボン紙で複写して作成した場合、その遺言は無効となる。 答えを確認する
❌ 間違い: 有効です。筆跡が残っていれば「自書」の要件を満たすとされています(判例)。
Q3. 仲睦まじい夫婦が、1枚の用紙に共同で遺言を記載した場合、その遺言は有効である。 答えを確認する
❌ 間違い: 無効です。共同遺言は「自由な撤回」を妨げるため、一律で禁止されています(975条)。
Q4. 公正証書遺言を撤回する場合、必ず公正証書の方式によらなければならない。 答えを確認する
❌ 間違い: 遺言の方式(自筆、公正証書、秘密証書)であれば、どの方式でも撤回可能です。
Q5. 受遺者が遺言者より先に亡くなった場合、受遺者の子が代襲して受遺者の地位を承継する。 答えを確認する
❌ 間違い: 原則として遺贈は失効します。相続と異なり、遺贈には代襲相続の規定は適用されません。
Q6. 遺言者が遺言を書いた後に財産を売却した場合、その遺言は撤回されたものとみなされる。 答えを確認する
⭕ 正しい: 遺言後の生前処分が遺言の内容と抵触する場合、その部分は撤回したものとみなされます。
Q7. 自筆証書遺言に添付する「財産目録」は、パソコンで作成して印刷したものでも有効である。 答えを確認する
⭕ 正しい: 法改正により、目録については自書が不要となりました(ただし各頁に署名押印が必要)。

※各項目をタップ(クリック)すると解説が表示されます。



📚 登場用語・重要概念マスターリスト

記事に登場した全てのキーワードを、行政書士試験レベルで深掘り解説します。

1. 成年被後見人(せいねんひこうけんにん)
精神上の障害により、事理を弁識する能力を欠く常況にあるとして、家庭裁判所の後見開始の審判を受けた者。通常は単独で有効な法律行為はできないが、遺言については「一時的な能力回復」と「医師2名の立会い」があれば可能という例外(民法973条)がある。
2. 事理弁識能力(じりべんしきのうりょく)
自分のした行為がどのような法律的結果をもたらすかを理解できる能力。遺言においては「遺言能力」とほぼ同義。満15歳以上であれば、この能力があるとみなされ、親権者の同意なく単独で遺言が可能となる。
3. 自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)
遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押すことによって成立する遺言(民法968条)。証人が不要で最も手軽だが、形式不備で無効になりやすく、紛失・隠匿のリスクがある。
4. 財産目録(ざいさんもくろく)
遺言の対象となる不動産や預貯金の一覧。改正民法により、自筆証書遺言であっても目録についてはパソコン作成や通帳コピーの添付が認められた。ただし、偽造防止のため全てのページに署名・押印が必須となる。
5. 公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)
公証人が遺言者から口述を受け、証人2人以上の立会いのもと作成する遺言。原本が公証役場に保管されるため紛失の恐れがなく、検認も不要。最も確実で安全な方式とされる。
6. 共同遺言(きょうどういごん)
2人以上の者が同一の証書で行う遺言。民法975条で禁止されている。一人の意思変更が他方に影響を与えるのを防ぎ、遺言の「いつでも自由に撤回できる」性質を守るためのルールである。
7. 遺贈(いぞう)と受遺者(じゅいしゃ)
遺言によって財産を無償で他人に与えることを「遺贈」、それを受ける人を「受遺者」と呼ぶ。法定相続人以外の人(知人、団体など)にも財産を渡せるのが特徴。
8. 代襲相続(だいしゅうそうぞく)
相続人が被相続人より先に死亡した場合などに、その子が代わりに相続すること。注意:遺贈においては、遺言に特段の定めがない限り、受遺者が先に亡くなってもその子に遺贈が引き継がれる(代襲する)ことはない。
9. 遺言の撤回(いごんのてっかい)
一度作成した遺言を、後に取り消すこと。遺言者はいつでも、どのような遺言方式であっても自由に撤回できる。内容が矛盾する場合は「新しい日付の遺言」が常に優先され、抵触する範囲で前の遺言は撤回されたとみなされる。
10. 検認(けんにん)
家庭裁判所で行う、遺言書の形状や状態、日付、署名などを確認し、偽造・変造を防止するための手続。自筆証書遺言に必要。ただし、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用した場合は免除される。


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